発売:2024年10月02日 価格:2,420円(税込)
戦国時代から続く名家・福森家の屋敷で起きた一家惨殺事件。死体はいずれも人間離れした凄惨な手口で破壊されており、屋敷には何かの儀式を行ったかのような痕跡が残されていた。福森家と親戚関係の中村亮太は、ある理由から霊能者の賀茂禮子と共に屋敷を訪れ、事件の調査を行うことになる。賀茂によれば、福森家が収集した名宝・名品の数々が実は恐るべき呪物であり、そのいずれか一つが事件を引き起こしたという。賀茂の話を信じきれない亮太だったが……。数百年続く「呪い」の恐怖を描く、待望の長編ホラー。
【著者プロフィール】
1959年、大阪府生まれ。1996年に「第3回日本ホラー小説大賞(長編部門)」佳作受賞作『十三番目の人格―ISOLA―』でデビュー。翌1997年には『黒い家』で第4回の同賞大賞を受賞し、刊行された同作はベストセラーとなる。2005年に『硝子のハンマー』で第58回「日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)」、2008年に『新世界より』で「第29回日本SF大賞」、2010年『悪の教典』で「第1回山田風太郎賞」、2011年に『ダークゾーン』で「第23回将棋ペンクラブ大賞」特別賞をそれぞれ受賞している。その他の著者に、2012年に『鍵のかかった部屋』のタイトルで連続ドラマ化された、本職は泥棒の防犯コンサルタント・榎本径を主人公とした『硝子のハンマー』からはじまるシリーズ、『天使の囀り』『クリムゾンの迷宮』『青の炎』『我々は、みな孤独である』『秋雨物語』、近著に『兎は薄氷に駆ける』『梅雨物語』などがある。