『教誨』(柚月裕子) 小学館
 発売:2022年11月25日 価格:1,760円(税込)

「約束は守ったよ、褒めて」――それは10年前に我が子も含めた女児2人を殺害した死刑囚・三原響子が最期に遺した言葉。遠縁にあたり、響子から身柄引受人に指名された吉沢香純と母の静江は、刑の執行後に東京拘置所で遺骨と遺品を受け取った。響子の遺骨を三原家の墓におさめてもらうため、菩提寺がある青森県相野町を単身訪れた香純は、響子が遺した言葉の真意を探るため、事件を知る関係者と面会を重ねてゆく――。著者自ら、執筆中、辛くてなんども書けなくなったとまで語る、約1年ぶりの渾身の長編作品。

【著者プロフィール】

1968年、岩手県出身。2007年に「待ち人」が山形新聞社主催「山新文学賞」に入選。2008年に「第7回このミステリーがすごい!大賞」を受賞し、2009年に受賞作『臨床真理』でデビュー。2013年『検事の本懐』で「第15回大藪春彦賞」受賞。2016年には『孤狼の血』で「第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)」を受賞。同作は2018年に映画化され、小説続編の『狂犬の眼』をベースとした映画続編も2021年に公開された。近著に『チョウセンアサガオの咲く夏』『ミカエルの鼓動』『月下のサクラ』など。

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