『ある愛の寓話』(村山由佳) 文藝春秋
 発売:2023年01月10日 価格:1,870円(税込)

捨てられた猫、恋人の犬、カエルのぬいぐるみ……。異質な存在との交歓によって至高のエクスタシーに包まれる女性たちを描いた作品集。1993年に未亡人である年上の精神科医と恋人の間で揺れる美大志望の青年を描いた『天使の卵』でデビュー、2003年に直木賞を受賞し恋愛小説の第一人者となった著者の、原点回帰にして到達点。「同じ夢」ほか6編を収録した、新たな代表作と言える1冊。

【著者プロフィール】

1964年、東京都出身。1993年に「春妃〜デッサン」で「第6回小説すばる新人賞」を受賞。1994年に、改題のうえ『天使の卵―エンジェルス・エッグ』を刊行し本格的に活動を開始。2003年に『星々の舟』で「第129回直木賞」を受賞。2009年には『ダブル・ファンタジー』が「第4回中央公論文芸賞」、「第16回島清恋愛文学賞」、「第22回柴田錬三郎賞」のトリプル受賞を果たした。2021年『風よ あらしよ』が「第55回吉川英治文学賞」を受賞している。近著に『星屑』『てのひらの未来』などがある。

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