『川崎警察 下流域』(香納諒一 ) 徳間書店
 発売:2023年01月28日 価格:2,200円(税込)

1970年代の川崎。京浜工業地帯として発展する裏で、ヘドロで漁ができなくなった漁師たちが、漁業権や船舶の買い上げと、補償金をエサに立ち退きを迫られ、漁民の間に分断と対立が生じていた。地方や国外からの流入者も多く住み、複雑な住民問題も抱えた新興工業地帯で元漁師の溺死体が発見される。複数の打撲痕も認められたその不審な遺体の背後に隠されていた真相は……。高度経済成長期を背景に、多摩川河口で起こった溺死事件をめぐり、所轄の刑事たちが事件の真相と闇に迫る!

【著者プロフィール】

1963年、神奈川県生まれ。1990年に「影の彼方」で「第7回織田作之助賞」佳作入選を果たしたのち、1991年に「ハミングで二番まで」で「第13回小説推理新人賞」を受賞しデビュー。翌1992年に初の長編作品『夜の海に瞑れ』(単行本時タイトル『時よ夜の海に瞑れ』)を発表。1999年に『幻の女』で「第52回日本推理作家協会賞」を受賞。主な作品に「K・S・P(歌舞伎町特別分署)」シリーズ、「捜査一課」シリーズ、「さすらいのキャンパー探偵」シリーズ、近著に『新宿花園裏交番 坂下巡査』『逆転のアリバイ 刑事花房京子』などがある。

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