3月3日に刊行された小説『かなしみの向こう側』の発売記念企画として、著者の高佐一慈さん(THE GEESE)が、小説執筆経験のある芸人さんと対談する企画が進行中です。
今回の対談相手は、『かごめかごめ』(双葉社)を書かれた滝沢秀一さん(マシンガンズ)。携帯小説サイトへの投稿で人気を集め、E★エブリスタ電子書籍大賞2013で、双葉社賞を受賞された同作(受賞時のタイトルは『鬼虐め』)について、語っていただいています。
ナニヨモ編集部は、『かごめかごめ』の執筆について、滝沢さんに質問させていただきました。
【滝沢秀一さんへのご質問】
1.『かごめかごめ』について、まだ読んだことのない方へ向けて、内容を教えてください。
好きな女が現れた。その女のストーカーになったら、ストーカーのライバルが現れた。そのライバルを蹴落とすために主人公が取った行動は……。
2.『かごめかごめ』を書かれた、きっかけを教えてください。
ごみ清掃の仕事をやっているのだが、無防備に個人情報を捨てる人がいたので、このごみをストーカーが取ったら怖いなと思ったのがきっかけ。
3.執筆されたときに苦労したこと、当初の構想から変化した部分など、執筆時のエピソードがございましたら教えてください。
実際にやったことのないことばかりだったので、全て空想。想像するのが大変だった。
4.お笑いによる表現と、小説による表現との違いで、意識されたところはありますでしょうか?
この場面でどうしたら怖いかの大喜利をずっとしていた感じです。
5.これまでに読まれてきて影響を受けた作品はありますでしょうか? 小説や文芸に限らず、映画でも。お好きな作品・作家を教えてください。
大学の卒業論文がエドガーアランポーでした。日本人作家は村上龍さん、中上健次さんをくりかえし読みました
6.『かごめかごめ』で、読者にとくに見てもらいたい・感じてもらいたいところは?
ホラー小説が好きな方は、特に深く考えずに読んでいただけると嬉しいです。エンターテイメント的に楽しんでいただけるようにしています。
7.小説を書くうえで大切にされていることや、こだわりを教えてください。
自分がその場にいるような文章が書けるようには注意をしています。
8.高佐さんの『かなしみの向こう側』を読まれた感想を教えてください。
すでに多くのファンを獲得しているような完成度の高い本でした。僕は特にかなしみの向こう側が好きでした。どの作品も色がそれぞれ違うので、どこから読んでも楽しめると思います。
滝沢秀一さんの『かごめかごめ』
滝沢秀一(タキザワシュウイチ)
1976年生まれ、東京都出身。98年より お笑いコンビ・マシンガンズとして活動。キレ味のある毒舌漫才で人気を博す。2013年携帯小説サイト「エブリスタ」に投稿した小説が話題となる。著書に『かごめかごめ』(双葉文庫)、『ごミ清掃員の日常』(講談社)、『このゴミは収集できません』(白夜書房)などがある。
対談動画はこちら
前編
後編