マンガ配信サービス「ステキコミック」発の、話題のピクチャーノベル・レーベル「STORYTOON」。60秒で読める業界初の新フォーマットのこのSTORYTOONは、イラスト×小説で描かれる、縦スクロールの新感覚ピクチャーノベルです。スマホでの閲覧に最適化させた新しい形で、文章による物語表現とマンガのような読みやすさを両立。世界観や情景をイメージしやすいフルカラーイラストや、ページ送りなく1話分を一気に読める縦スクロールの画面構成から、次の展開が徐々に見えてくるワクワク感を味わうことでき、作品への没入感がUPします!
すでに多数の作品が公開されているこのSTORYTOONで、オリジナル作品の『トレモロ』(イラスト:生活/seikatsu)のほか、『ROOM』(イラスト:Saigetsu)、『四季』(イラスト:川上リョウ)、『あの娘(AI)は世界征服者』(原作・イラスト:月城友麻)と、実に4本の作品制作を手がけているのがナカタニエイトさんです。
これまでも幅広く創作活動を行ってきたナカタニさんが新たに手に入れたSTORYTOONという表現ツールの面白さについて、お話を伺ってみました。
自分がライブ、特に音楽フェスが好きということですね。いつかフェスを題材に物語を書きたいと思っていました
――まず最初に、オリジナル作品として手がけている『トレモロ』について、内容をお教えいただけますでしょうか。
『トレモロ』はロックデュオの女性2人の物語です。念願のロックフェスティバルで初めて大トリになるも、実はこれがラストライブで――というお話です。
僕は音楽フェスが好きなので、読者の方にもその雰囲気を味わっていただけるよう書いたつもりです。実際にはフェスを解散ライブにするのは稀だと思いますが、それだけこのフェスに出るのが夢だった2人です。2人の固い絆や強い意志を感じていただきつつ、伝説のライブの目撃者となってください!
ちなみに、各話毎に僕が勝手にイメージしていた曲があるんです。ぜひタイトルにも注目してもらえると嬉しいです。
――この作品のアイデアはどのようなきっかけで生まれたのでしょうか。
まずは自分がライブ、特に音楽フェスが好きということですね。いつかフェスを題材に物語を書きたいと思っていました。また、本作のイラストも手掛けられているイラストレーターの「生活」さんの絵が好きで、よくXなどでも観ており、いつか挿絵などお願いしたいと考えていました。そこに、ステキコンテンツさんよりピクチャーノベル「STORYTOON」の話があり、「描いてほしいイラストレーターさんがいたら教えてください」と言われたので、それならば! ということでお願いしまして、結果として生まれたのが『トレモロ』です。
――本作は、新たなフォーマットのピクチャーノベル「STORYTOON」として発表されたわけですが、最初に依頼があったときのお気持ちを教えてください。また実際に出来上がった作品をご覧になった感想はいかがでしたでしょうか。
イラスト+文章の「STORYTOON」を作るという話を最初に伺った時は、イメージが上手く湧かなかったのが本当のところですね……正直、縦スク漫画との違いはなんだろう? と思いました。しかし、イメージされている作品のデモを拝見して、スマホで読みやすい物語の形だなと感じました。
実際に「STORYTOON」として完成した『トレモロ』は、文章だけで読む以上に感情を動かされる物語になっていると思います。自身としてもイラストと共に読む物語なので、イラストと文字の相乗効果を狙った文章を書いたつもりではあるのですが、想像以上でした。
『これが……私たちの、最後の曲だ!!』
今から語るのは、私たちを支えてくれたみんなへの最後のラブレター。